狼様の愛のカタチ理論
「な、な、な、なっ!」
目を見開いて、口をパクパクさせながら私達を交互にみる彼等
「せ、扇李!」
「な、なんてことを!」
「ぶ、無礼者!!」
「………あっ」
し、しまった…慌てる彼等から私はとんでもないことしてしまった事がわかる
感情的になってたとは言え、さすがに暴力はまずかったのかもしれない…
「あの、扇李…ごめ「女!扇李から離れなさい!」
大声を出して我先にと走ってくる彼等に扇李が片手でそれを制す
「お前らは下がってろ」
「はっ!いや、しかし…その者は扇李を」
「"下がれ"と、言っている」
「っ」
言葉だけで制す扇李に苦い顔しながら、元の位置に戻っていく
そんな彼等を見ていると、扇李が頬を叩いた手を乱暴に掴む
「いっ」
い、痛い!驚くほど強い力に腕が折れそうだ
「扇李!い、た…いっ!」
「知るか。お前、今夜覚えておけ」
「はっ?!」
こ、今夜!?
扇李はただ一言言うと、私の手を離して後ろでたたずむ一葉をみた
.