狼様の愛のカタチ理論
独りぼっちなった部屋にはシーンと静かな空気が流れ、私は一葉さんに言われた通りに椅子に座る
「…………はぁっ」
やっと一人になったからなのか、今までにないくらい深いため息が出る
なんだか…この先、私の未来は真っ暗な気がしてたまらない
あの変な人たちには散々馬鹿にされたし、扇李は扇李で悪いようにしない、とか…調子がいいこと言って信じさせたくせに、私を脱がそうとするし…
それに、それに!
なにより、あの冷たい目付きはなんなの?
あんな風に叩いてからならまだしも、何もしてないのに、冷たい目で見られるなんて…意味がわからない
それに…
扇李が言ってた"今夜"ってなに?
あの時は一葉さんに強引に引かれたから聞けなかったけど
"今夜"なにがあるの?
「……………」
必死に頭を悩ませながら考えると
私の目が部屋のほぼ中央にある大きなベッドに釘付け
「も、もしかして…」
扇李のいう"今夜"って
"初夜"のこと!?
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