放課後は、秘密の時間…
とっさに、ぎゅっと固く目を閉じた。
「……大也っ……」
唇が触れるか触れないかっていうときに、無意識に出た言葉。
『大也』
あたしが付き合ってる人の名前。
大好きな、彼氏の名前。
その瞬間、ピタリと動きを止めた市川君は、
「逆効果だよ、センセ」
強引に、片手であたしの顎を持ち上げて。
嫌がって暴れるあたしを押さえつけたまま、
「ゃぁっ……んっ…んん……」
ついに唇を重ねた――……
……大也っ!!
大也、助けて……大也……
今頃、違う高校で同じく教育実習をしてる大也に、そんな心の叫びは届くはずもない。
わかってるけど、あたしは夢中で大也の名前を頭の中で呼び続けた。
全身が市川君を拒んでいるのに、どうすることもできなくて。
恐怖と不安に強張ったあたしの身体は、まるで金縛りにあったみたいに動かない。
そのとき――、
カシャッ……
静かな室内に、小さなシャッター音が響いた。
「……大也っ……」
唇が触れるか触れないかっていうときに、無意識に出た言葉。
『大也』
あたしが付き合ってる人の名前。
大好きな、彼氏の名前。
その瞬間、ピタリと動きを止めた市川君は、
「逆効果だよ、センセ」
強引に、片手であたしの顎を持ち上げて。
嫌がって暴れるあたしを押さえつけたまま、
「ゃぁっ……んっ…んん……」
ついに唇を重ねた――……
……大也っ!!
大也、助けて……大也……
今頃、違う高校で同じく教育実習をしてる大也に、そんな心の叫びは届くはずもない。
わかってるけど、あたしは夢中で大也の名前を頭の中で呼び続けた。
全身が市川君を拒んでいるのに、どうすることもできなくて。
恐怖と不安に強張ったあたしの身体は、まるで金縛りにあったみたいに動かない。
そのとき――、
カシャッ……
静かな室内に、小さなシャッター音が響いた。