放課後は、秘密の時間…
あたしの目からは、ぱたぱたと涙が落ちていった。


どんなに泣いても、胸の痛みは全然薄れない。

むしろ苦しくなるばかりで、嗚咽だけがこぼれていく。


大也があんな風に怒ったのは、初めてだった。


今までだって、ケンカもほとんどしなかったのに……


大也の存在があたしにとって、どんなに大きいものだったのか。

こんなことになって気付くなんて――


「……ごめんね……」


わかってる。

泣いて謝ったって、どうにもならない。


大也には届かない。


そして。

あたしと大也は、きっと前みたいには戻れない。


自業自得だ。


大也がいるのに、市川君を好きになってしまった罰。



でも、もう……

市川君とは一緒にいられない。


大也をあんなに傷つけて、いられるわけない。


終わりにしなきゃ……


この気持ちも、市川君との関係も、全部。


たとえ大也の決断が、あたしと「別れる」というものだったとしても。

あたしは、市川君のそばにはいられない。


絶対に……

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