放課後は、秘密の時間…
第十二章 束縛
――土曜日。
せっかくの休みなのに、あたしは一人部屋に閉じこもっていた。
何かをする気分には、到底なれない……
だけど、今日が休みっていうだけで、あたしの心はいくらか軽くなっていた。
平日なら、学校で、嫌でも市川君と顔を合わせなければならないだろうから。
あんな別れ方をして、何事もなかったかのように、「先生」として彼の前に立つことなんか出来ない。
今のあたしには……絶対に。
それに、市川君もあたしとなんか、きっと会いたくないだろうから……
あんなひどいことばっかり言ったんだもん。
――あたしのこと、嫌いになったハズよね……?
それでいいんだ。
自分でそうなるように仕向けたんだから……
後悔なんかしちゃダメだ。
「これでいいんだから……」
自己暗示をするように声に出すと、虚しい気持ちが押し寄せてくる。
その時、
PIPIPIPIPI……
携帯電話が鳴った。
『着信中 大也』
せっかくの休みなのに、あたしは一人部屋に閉じこもっていた。
何かをする気分には、到底なれない……
だけど、今日が休みっていうだけで、あたしの心はいくらか軽くなっていた。
平日なら、学校で、嫌でも市川君と顔を合わせなければならないだろうから。
あんな別れ方をして、何事もなかったかのように、「先生」として彼の前に立つことなんか出来ない。
今のあたしには……絶対に。
それに、市川君もあたしとなんか、きっと会いたくないだろうから……
あんなひどいことばっかり言ったんだもん。
――あたしのこと、嫌いになったハズよね……?
それでいいんだ。
自分でそうなるように仕向けたんだから……
後悔なんかしちゃダメだ。
「これでいいんだから……」
自己暗示をするように声に出すと、虚しい気持ちが押し寄せてくる。
その時、
PIPIPIPIPI……
携帯電話が鳴った。
『着信中 大也』