放課後は、秘密の時間…
きっかけは、一目惚れだったけど。

先生を知ってくうちに、俺の中で、その存在はどんどん大きくなっていった。


今まで恋なんかしたことない俺は、全部が手探りで。

しかも、スタートが最悪だったから、先生の心を手に入れるのなんか、正直諦めてた。


他の女を喜ばせる言葉なら、いくらでも思いつくのに。

先生の笑顔一つ見るのに、すげー苦労する始末。


つーか、泣かせた回数の方が、絶対多いな……


それでも、一緒にいられれば嬉しかったんだ。

たとえ、先生が写メのせいで、仕方なく美術室に来てたとしても。



――でも、あの日。


味イチで、先生とその彼氏をこの目で見た時。


すげーショックだった。

俺が見たことないような表情ばかりする先生。


学校とは全く違うプライベートの先生を、あいつは独占できるんだ。


そう思ったら、なんだかすげー悔しくてしょうがなくて。

同時に、やっぱ先生のこと、誰にも渡したくねぇって思った。


一緒にいるだけじゃ、満足できない。

先生の全部、俺のものにしたい。


そんな、独占欲。


基本、負けず嫌いな俺は、恋に関してもそうらしい。

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