放課後は、秘密の時間…
心臓、何で?
……ドキドキしないでよ。
これじゃまるで、ときめいてるみたいじゃない。
まさか、あたし、市川君のこと……?
ふと浮かんだ考えに、あたしはふるふる首を振った。
何考えてるの?
違う、そんなはずない。
「何してんの、行くよ」
先を少し歩き始めた市川君が、振り向いてあたしのことを呼ぶ。
「セーンセ、早く」
「今行くっ……」
倉庫の鍵を閉めて、あたしは小走りで彼の背中を追いかけた。
「先生、本当とろくさいよなぁ。前も階段でコケてたし」
「み、見てたのっ!?」
「見えたんだよ」
ケラケラ笑い出す、市川君。
あたしの心臓は、相変わらずドキドキいってる。
いくら深呼吸しても、それは収まらなくて。
――思えば、このときからだったのかもしれない。
あたしの中で、彼がただの生徒じゃなくて……
“特別な生徒”になったのは――……
……ドキドキしないでよ。
これじゃまるで、ときめいてるみたいじゃない。
まさか、あたし、市川君のこと……?
ふと浮かんだ考えに、あたしはふるふる首を振った。
何考えてるの?
違う、そんなはずない。
「何してんの、行くよ」
先を少し歩き始めた市川君が、振り向いてあたしのことを呼ぶ。
「セーンセ、早く」
「今行くっ……」
倉庫の鍵を閉めて、あたしは小走りで彼の背中を追いかけた。
「先生、本当とろくさいよなぁ。前も階段でコケてたし」
「み、見てたのっ!?」
「見えたんだよ」
ケラケラ笑い出す、市川君。
あたしの心臓は、相変わらずドキドキいってる。
いくら深呼吸しても、それは収まらなくて。
――思えば、このときからだったのかもしれない。
あたしの中で、彼がただの生徒じゃなくて……
“特別な生徒”になったのは――……