雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
「で、なぜ狂乱の女がここにいる」
そう言ってきたのは、エンペラー総長。
さすがというべきか。
敵とみなした人間には容赦がない。
「ふふ、そんなに睨まなくても、いいんじゃない?」
「……………」
「ねぇ、何か言ったら?」
余裕の笑みを浮かべる。
ぶっちゃけ言えば余裕なんてない。
この人数に一斉にかかって来られてら生きて帰れないし、あたしだってそんなに強い心の持ち主じゃない。
一瞬即発の空気。
手汗がやばい。
「狂乱をバカになんかしてねぇ」
「そうですか、」
「……………」
ん?
それだけ!?
「駿、」
「ああ、わかってる」