雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
「はぁ…」
「幸子、なんか今日ため息多くない?」
「そうかな?」
「うん、何かあった?」
「んー。ただ疲れてるだけだよー」
本当は早くレッドローズを抜けたい。
抜けるタイミングを見計らってるんだけど、抜けるための理由なんて答えられないし、姫が出来たことによって抜けにくくなった。
このタイミングで抜けるとか、怪しまれるに決まってるじゃん。
どうしよっかな…。
昼休みにスマホをいじりながら、いろいろ考えてみるけど、何も思い浮かばない。
あ、電話だ。
「もしもーし」
『ーーーーー』
「…………」
『ーーーーー』
「…………」
ブチっと電話を切った。