雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜



「神楽 凪が活躍してた時代は、確か関西支部総長が狂乱総長だった時代で、俺も狂乱には入ってたしな」

「……ふーん」

「俺らと違って、エンペラーの情報はすぐさま広まってたんだぞ。神楽 凪の武勇伝とか繁華街で知らない奴はいなかったんだからな」

「……へぇ」




なんだろう。



なぜかモヤモヤする。




「サチさぁ…」

「はい?」

「神楽 凪のこと、まだ好きなの?」

「……………」

「サチ?」

「どうなん…だろね…」



嫌いじゃない。



でも好きという感情が薄れているのも確か。




「サチが好きかどうかはさておきなんだけどな、」

「ん?」

「この前、神楽 凪が会いにきた」

「誰に?」

「俺に、」



< 207 / 358 >

この作品をシェア

pagetop