雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜



力の差は歴然ーーとまではいかないだろうけど、信念の差だろう、この状況を作ってるのは。



和巳は自分が殴られても楽しそうにしてるし、むしろ相手を煽ってるし、ケンカとかそういうの大好きだからこの場を誰よりも楽しんでるんだろう。



太一は普段は春陽や和巳に隠れてるけど、風間組の次期若頭だけあって実力は兼ね備えてるから、あっちの副総長なんかに負けるはずがない。



そして、春陽。




「ーーー決まったな、」



春陽の拳が龍野の鳩尾にヒット。


龍野はそのまま地面に膝をつく。




「そんなっ…」



あたしの膝と腕で押さえつけてるからいまだに地面にひれ伏した神楽愛理の声がする。




「あなた達はそこまでして、関東No.1の座がほしい余計の?」



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