雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
怒涛の学年末テストも終わり、三年生の卒業式も終え、ほのぼのとした生活を送っていた。
三年生の卒業式では、来年はあたしか、なんて思いながらも、まだ先の見えない未来に不安を覚える。
「はあ…」
「どうしたの、さっちゃん?」
「進路希望出さなきゃいけないんだけど、悩んでて…」
「進学希望なんだ?」
「うん。太一はもう大学生なるのか…」
「まあね、家を継ぐためにも学術を学んでおきたいってずっと言ってたから」
太一はいずれ自分の実家である風間組を継ぐことになるけど、それは大学を卒業してからとのこと。
その太一はもうすぐ狂乱を引退する。
大学行きながらも家の手伝いをするためだ。