雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
それもそのはずで、狂乱の個人データはプロ中のプロが管理している。
ただ、彼女は当時レッドローズにも所属してあったため、狂乱では異例の情報があったのも間違いではない。
カラン、
バーの扉が開く。
「これまた、珍しい客だね」
「どうも、いつもお世話になってます」
「花森、雪矢」
「こんばんは、神楽 凪さん」
これは、あり得なかったこと。
今まで神楽 凪と花森雪矢が顔を合わせることなんて、なかった。
自己紹介をしたのはこの前の抗争がはじめてであった。
雪矢が表舞台に姿を見せてなかったも言うのもあるが。
「となり、いいですか?」
「ああ、」
雪矢は凪のとなりに座る。