雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
元から忙しそうな雪兄だったけど、もっと忙しくなったようだが、それでも会うたびに雪兄は雪兄だと感じる。
それぞれ環境が変わっても、変わらないものは、ずっと変わらない。
それは、雪兄があたしに作ってくれた、青春そのものだったのかもしれない。
とても濃い、青春だった。
「幸子ー。じゃあ母さん達、先に帰ってるからね」
「はーい!」
そして今日は、成人式。
あたしも大人の仲間だ。
「さっちゃん、俺先に行ってるから」
「あ、うん!」
今年成人式だったあたしと和巳を祝ってくれるらしく、数ヶ月ぶりに狂乱の溜まり場でパーティすることになってる。
同窓会そっちのけで。