雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
ーーそれから早数年。
無事成人式を終え、平和な毎日が過ぎていた。
あたしの、大学3回生の夏…。
「それで、仕事の方は慣れてきたんですか?」
「うん、まぁね」
夏の、昼間の、カフェテリア。
凪さんはこの街に戻ってきてから、雪兄の知り合いの夜の飲み屋で働いている。
まあ、如何わしいお店じゃなくて、ただのバーなんだけど。
雪兄がこの街を治るようになり、凪さんは昔の肩書きを気にせずに過ごせている。
だからこうして、二人で過ごせる時間も増えた。
当たり前じゃないことが、当たり前になっていく。
この時間はかけがえのないものだ。