雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
向かってる方向としては、繁華街でもなく、どちらかというと海岸側。
「あの、どこ行くんですか…」
「静かなところ」
「はぁ?」
どこだよ、そこ。
あんたがいる限り、静かなとこなんて、ねーよ。
なんて思いながら、連れて来られたのは海岸沿いのおしゃれなカフェ。
お客さんも少ないし、穴場スポットって言うべきか。
「何飲む?」
「オレンジジュースで…」
「そ。コーヒーとオレンジジュース一杯ずつで」
「かしこまりました」
ウエイターさんに注文を告げ、タバコを取り出した。
「あ、タバコ大丈夫?」
「だ、大丈夫です…」
レディの前でタバコ吸うな、とか恐れ多くて言えませんよ。