雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
「愛理も魔女って言われてた頃は荒れ果てていたが、エンペラーに入って駿達と連むようなって、マシになったな…」
「すごく…妹思いですね…」
「たった一人の妹だからな」
そういった彼の微笑みは、すごく幸せそうだった。
「…………」
そんな彼を見て、チクンと胸が痛む。
彼にとって、唯一無二の存在は妹。
ああ、どうしよう。
あたし、ものすごく、
神楽愛理に嫉妬してる。
ーーそんな資格なんて、ないのに。
「なんで…あたしに話したんですか……」
「君には直接言えっていう、神様からのお叱りかな?」
ほんと、なんなのよ…。
あたしを惑わさないで。