雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
「幸子ちゃん…」
「か、帰ります…」
この人と、これ以上いたらダメだ。
帰りは家の近くの公園まで送ってもらった。
あーあ。
やってしまった…。
「なぎ、さん…」
あたしが今まで出会った男の中で二人目。
直感ですごいって思った人。
あの人以来だよ…。
だけど彼は、神楽組。
日本任侠組合、龍神会。
あたしなんかと関わっちゃいけない人。
あたしとは立場が違う人。
出会うなら、もっと別の形で出会いたかったな…。
「ははっ、」
なんなのよ、あたし。
まるで、恋してるみたいじゃない。
恋なんてーーしちゃダメなのに。