雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
幸せかなんて、わかるわけない。
いつか必ず訪れる別れを知っているから。
あたしはそれを知っててもなお、神楽 凪を選んだんだから。
全てを知っていながら、この道を選んだんだから。
神楽 凪だけじゃない。
レッドローズに長く居座ることなんで、できない。
しかも美朱さんが次の総長にあたしを推薦してくるときたからには、これ以上いるわけにはいかない。
レッドローズを離れるということは、神楽 凪とも離れるときいうことでもある、ら
でも、今はまだ、少しくらい恋する乙女でいたい。
「ほら、ついたわよ」
美朱さんにそう言われ、ハッと意識を取り戻す。
着いたんだ…。