《短》条件付きかくれんぼ【完】
「歩くん見ーつけた」
後ろから声がした。
振り向けばそこには、美雪が立っていた。
「‥お、お前‥」
歩は目を見開いた。
理由は簡単。
美雪のセーラー服には血がついて、右手には血がついたナイフを持っていた。
「美雪‥か?」
見た目はもちろん美雪。
だけどその笑った顔は別人だった。
「‥そうだよ?」
「そ‥その血は‥なんだ?」
「あー‥この血を見て驚いてたの?」
意外とビビりなんだね、と笑いながら言った。