cloud×cloud【完】
人間はいざと言うときには実際何もできない。
叫びたくても喉が震えて声がでない。
体の上には馬乗りで隊士が乗っている。
このままじゃ私はやりたいようにやられて
女だってバレるのは時間の問題だ。
バレたらこいつは驚くとかではなく、
余計に喜んで襲ってくるのが目に見える。
義父にされたことを思い出す。
それはそれは怖くて、痛くて、
気持ち悪くて仕方なかった。
二度と味わいたくなどない苦しみ。
『いい?何かあったらすぐに助けを呼ぶんだよ。』
優しい沖田さんの声が聞こえたような気がした。