cloud×cloud【完】
寒さに震えたときには
僕は朝早くに呼び出されていたために
太陽が山から顔をだすとすぐに目が覚めた
すぐ目の前に桜ちゃんがいてドキッとしたことは秘密。
いざ布団からでようって時、やっぱり心惜しくなって
桜ちゃんの艶のある髪をすくい上げた。
掴んだそれらは指の間から次々と滑り落ちていく。
桜ちゃんはよほど疲れていたのだろう。
今はスースーと寝息をたてぐっすり眠っている。
当分は起きそうにもない。
「もう君を傷つけさせない」
そう、
もう君が傷つくのは見たくないんだ
僕はそう言い残して布団からソッと抜け出した。