cloud×cloud【完】
桜side
誰かが私の手を掴んだ。
助けを求めさ迷っていた私の手を。
いつの間にか私は水の中から抜け出していた。
「桜!!」
誰かが私を呼んだ。
重いまぶたを恐る恐る開けると…
「へ…いすけ?」
そこには心配そうに私を覗く平助がいた。
これは…夢…
なのだろうか?
「これって…夢?」
私はペタペタと全身を確かめるように触った。
!?
身体が…濡れてる…
汗をかいたとかそんな量じゃなく、
尋常じゃないほどに濡れていた。
まるで川で溺れたように…