cloud×cloud【完】


桜side



誰かが私の手を掴んだ。



助けを求めさ迷っていた私の手を。


いつの間にか私は水の中から抜け出していた。



「桜!!」


誰かが私を呼んだ。


重いまぶたを恐る恐る開けると…



「へ…いすけ?」



そこには心配そうに私を覗く平助がいた。



これは…夢…



なのだろうか?



「これって…夢?」



私はペタペタと全身を確かめるように触った。



!?



身体が…濡れてる…


汗をかいたとかそんな量じゃなく、

尋常じゃないほどに濡れていた。






まるで川で溺れたように…










< 18 / 478 >

この作品をシェア

pagetop