cloud×cloud【完】



すると平助は私のほっぺたをムギュウっと摘んだ。



「いひゃい…。…ひゅめじゃ…ない?」
(痛い…。夢じゃ…ない?)



私がそう言うと平助はニカッとはにかんだ




その瞬間に私の中で何かが駆け巡った。




消えかけていたモノ達が戻ってきた。



記憶たちが息を吹き返したように、

白い霧が晴れていく。




すべてが鮮やかになって、

世界が色を取り戻す。












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