cloud×cloud【完】
一番近くにいた平助が私の背中をさすった
その時、パシンと乾いた音が部屋に響いた
「…えっ?」
平助は元々パッチリとしている瞳をさらに大きく見開け私を見た。
私は…
無意識に平助の手を叩きのけていた。
私を心配してくれたその優しい手を。
「ご…めん。そうだよな…。
俺に触られるのなんてイヤだよな。」
平助は寂しそうに笑った。
違う。
違うの。
『平助がイヤとかじゃないの』
そう言いたいのに口が言うことを聞いてくれない。