cloud×cloud【完】
私は何も言えず、何もできず
ただ明里さんが連れられるのを見届けただけだった。
天は2人がこの場からいなくなったのを
見計らっていたかのように雨が激しさを増した。
雨はたった1人で残された私を責めているかのよう、
私に強く降りかかる。
二月の雨はひどく冷たかった。
この雨は何かを流してくれるのかな?
できることならすべてを流してほしい。
このすべての哀しみを…
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