cloud×cloud【完】
私は平隊士の部屋から一番遠くにある一室を使わせてもらうことになった。
部屋の中央に座り、
持ってきた荷物を整理することにした。
荷物って言っても、袴が三枚に
未来から持ってきたモノたちだけ。
「男みたい…」
女とは思えない荷物の少なさ。
ここでは男として生きてるから当たり前のことなんだけど…
時々、『女』に戻りたくもなる。
女性みんなが綺麗な着物を着て、
可愛くお化粧をして…
私だってその色鮮やかな着物を着てみたい
キラキラの簪だって飾ってみたい。
こんな無理なことを少しでも望んでしまった自分がバカらしく思えて、
私は自分自身を嘲笑った。