cloud×cloud【完】
沖田さんは意地悪だ。
ただ一つこれだけは絶対に言い切れる。
あんな答えにくい質問してくるなんて
意地が悪い以外に言い表しようがない。
「…げほっ、ごほっ…っ」
!?
沖田さんが急に咳き込んだ。
「大丈夫ですか!?」
咳にはあまりいい思い出がない。
私はゆっくりと沖田さんの背中をさすった
だけど、沖田さんは私の手を止めた。
「大丈夫だから…」
『男のプライド』と言うのだろうか、
沖田さんは私に背中さすってもらうのを拒否した。
「大丈夫とかじゃないんです!!
何が体の中で起こってるのかわからないんですから!!」
そう、何が起こってるかなんて…
この時代じゃ余計にわかるはずなんてないんだ。