cloud×cloud【完】



君に触れようと伸ばした手を止めた。




僕がもしあの病に侵されているとしたら?




この汚れた手で君に触れていいはずがない



「朝餉…食べに行こっか。」




もしあの病に侵されているならば、君がこの部屋にいることすら禁忌だろう。




ただそれだけで君をも汚してしまうかもしれない。



僕はそれを最も恐れる。





「そうですね。」




そう言った桜ちゃんの笑顔は曇り一つなくて、眩しく思えた。











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