cloud×cloud【完】
昼食のお膳を持って沖田さんの部屋を目指した。
部屋の前まで行くと、何やらひそひそとした話し声が聞こえてきた。
「やっぱり…それですか。」
「それですか、じゃないだろう!!」
そう言えば昼から松本先生が来ると言っていたことを思い出した。
話を聞くのは悪いな。
「少しでも長生きしたいなら…ここを早く離れなさい。」
部屋から帰ろうとした私の足がピタリと止まった。
一体、どうゆうこと…?
「僕はここから離れなんてしませんよ、絶対に。」
顔は見えないけどはっきりとした口調。
「だが…」
「ここが僕のすべてなんです。」
「…死ぬぞ?」
この言葉に心臓が大きく脈打った。
胸がキシキシと悲鳴をあげる。