cloud×cloud【完】



昼食のお膳を持って沖田さんの部屋を目指した。




部屋の前まで行くと、何やらひそひそとした話し声が聞こえてきた。





「やっぱり…それですか。」



「それですか、じゃないだろう!!」



そう言えば昼から松本先生が来ると言っていたことを思い出した。



話を聞くのは悪いな。



「少しでも長生きしたいなら…ここを早く離れなさい。」




部屋から帰ろうとした私の足がピタリと止まった。




一体、どうゆうこと…?




「僕はここから離れなんてしませんよ、絶対に。」



顔は見えないけどはっきりとした口調。



「だが…」




「ここが僕のすべてなんです。」



「…死ぬぞ?」




この言葉に心臓が大きく脈打った。




胸がキシキシと悲鳴をあげる。












< 269 / 478 >

この作品をシェア

pagetop