cloud×cloud【完】
少しざわめいていた場が一瞬にして静寂を迎える。
そんな雰囲気をよそに、
福原越後、益田右衛門介、国司信濃はどっかりと腰を下ろした。
「会津藩、幕府…そして新撰組っ…!!」
福原越後はぐっと拳を握りしめて言った。
「池田屋事件…そないなコトをやられて、
わしらは高杉や桂のように温厚におることはできん!!」
そして益田右衛門介がそう続けた。
「別に温厚でいるわけじゃねえよ。
ただ時を慎重に見計らっている、ただそれだけだ。」
皮肉をこめて言う右衛門介に対し、俺はそう反抗した。