cloud×cloud【完】
怖い。
刀先を相手に向けてグッと握る手に力を込めた。
「おいおい、震えてるぞ?」
どんなに強い思いがあってもやはり身体は正直で、
私の持つ刀はガチャガチャと刃が音を立てていた。
そんな私の様子を見て男は喉を奥から低い笑い声をあげた。
「てめえからかかってこいよ。」
そんなセリフを吐くってことはよほど腕に自信があると見える。
だけど、私だってこの一年間で少しは強くなったはずなんだ!!
私は震える手を抑えつけ、再び強く刀を握りなおした。