cloud×cloud【完】
「だからって人を殺していい理由になんてなりません。」
私は持っていた刀をチンッと鞘におさめた。
「時世なんて関係ない。人のモノを奪っていい権利なんて誰も持ってないんです。
あなたにも、」
私は銃の男を指差した。
「将軍様にも、天皇様にもそんな権利ない。」
私がそう言い終わると男は、突然笑い出した。
「あっはははっ!!慎太郎、聞いたか今のセリフ?」
銃の男が隣の男に問いかけた。
「ちょっと、本名を出さないでください。」
慎太郎は慌ててそう言った。