cloud×cloud【完】
飛び立つ時
「人を殺さん、戦いがない、血が流れへん、そんな平和な世界…。」
龍馬さんは何やら一人でふんふんと頷きながらつぶやく。
これが…坂本龍馬…。
少しボサボサとした髪に、決して大きいとは言えない瞳。
そして存在感のある眉の毛。
靴も履いているし、銃も持っていた。
言われて見れば教科書で見た通りだ。
「桜ぁっ!!」
「はっ、はい!?」
突然、龍馬さんが名を呼んだので声が裏がえってしまった。