cloud×cloud【完】
遠くに一点の灯火が見える。
赤い、赤い、提灯の灯り。
私はその光を唯一頼りに暗い闇に包まれたこの道を行く。
今日は月がでていないために辺りはいつもよりも一層に暗かった。
提灯を持つ人は私がいることに気がついたのか、
提灯がいきなりこちらへと近づいてくるのが早くなった。
私もそれに呼応して少し足を速める。
どんどんと人影がはっきりとしてくる。
あれは…
「土方さん!!」