cloud×cloud【完】



ただ、切実にそれが現実であることを願った




仮にも“今はまだ”だとしても、




俺にまだ少しでも可能性が残っているなら

ただそれだけでいい





「平助?」




桜は心配そうに俺の名前を呼んだ。




「どうしたの?ボーっとしちゃって…」





「ん?いや、なんもねえよ」





俺がそう言うと桜は「よかった」と言って笑った。





あぁ…



いつかこの笑顔が俺だけに向けられたらいいのに…―













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