cloud×cloud【完】
沖田さんが突然強張った顔で口を抑えた。
「げほっ…ごほごほっ、」
その場に苦しそうに座り込んだ沖田さんに駆け寄る。
「…っげほっ」
パタタッと血が飛び散る。
私の白い着物のパジャマに赤が染みる。
そっと沖田さんの背中をさすっていた時、
突如と私の身体が平衡感覚を失い、後ろにドスンと尻餅をついた。
何が起きたのか、一瞬理解できなかったが、それはすぐにわかった。
「…沖田…さん?」
そう、沖田さんが私を突き押したのだ。
「ダメだよ。」
口についた血を擦って言った。
「服…汚れちゃうでしょ」
嘘だ。
そんなの、嘘だ。
沖田さんが何を気にしているのか想像はつく。