cloud×cloud【完】
自分の中
「あ、平助!!」
少し離れた場所にいた浅葱色に手を振りながら駆け寄った。
「桜じゃん。もう大丈夫なのか?」
「うん、今日から隊務に復帰なんだ」
私は伸びをして、もう平気なことをアピールした。
「ほんと、世話のかかる子だよね」
沖田さんはそう言ってクスリと笑った。
あんなことがあったけど、次の日の沖田さんは何も変わらなかった。
いつも通りに話してくれて、
いつも通りに意地悪で、
いつも通りに笑ってくれた。
ならば私もそれに合わせようと思った。