cloud×cloud【完】
「俺らはそいつらとは違う。」
「うん。」
わかってるよ
「人が…俺らがまだ恐いと思う?」
平助はそう言いながら涙を拭うびしょ濡れの私の手に自分の手を重ねた。
私は無言で首を横に振った。
平助は私の手を顔からそっと外させた。
この時の私の顔はぐちゃぐちゃだったに違いない。
平助はそんなコトなんて気になどとめていないようで、
じっと私を見つめて言った。
「俺らは決して桜を裏切らない。
絶対にお前を護ると誓う。
だから…信じて?」
その言葉がうれしくてうれしくて、
もっと涙が止まらなくなった。
「…ありがとう」