cloud×cloud【完】



私たちは五条を流れる鴨川の河原へと降りた。


五条は四条に比べて人通りが少なくて、話すにはちょうどいい場所だ。


私たちは草の上に座った。


ひらひらとピンクが視界でちらつく。




まだ3月中旬。

だけどこの時期に桜が咲くのはこの時代ではあたりまえで、
私にとっても、もうそれがあたりまえで。



ここにいるのがあたりまえで…

みんなといるのが普通で…


ずっと、ずっとずっと続くと思っていた





「桜、ごめんな」




それが変わるなんて疑いもしなかった-…









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