cloud×cloud【完】
「殺らないと俺たちが殺られんだよ!」
「土方さん、ちょっと落ち着いてください」
沖田さんがスッと私のそばへと寄る。
「桜ちゃんも、これ以上無責任なこと言っちゃダメ。もし殺らないで新撰組が潰されたらどうするわけ?責任、とれるの?」
あまりにも冷めた声で、あまりにも冷たい瞳で私に問う。
何もされていないのに、
今、刀を喉に突きつけれたような、そんな感覚に陥る。
その感覚は恐怖。
そして、あぁそうだと、思い出す。
沖田さんはもともとこんな人だった。
とりとめのない恐さを隠し持つ。