cloud×cloud【完】
「僕たちは未来も過去も固く閉ざして、今日を必死に生きていくしかないんだ」
君にはわからないだろうねと、とでも言うような眼差し。
きっと「僕たち」の中に私は含まれていないのだろうと思うと心が痛くなる。
心臓をギュッと握られているような痛み。
「平助らが仲間『だった』過去も、失ってしまうかもしれない未来も全部閉じて。
そうして生きていくしかないんだよ」
沖田さんがそう言い終わると同時に土方さんが「明後日」と言った。
「明後日、俺と近藤さんは伊東さんを呼び出して酒を呑ます。……その帰りに暗殺してくれ。その後、騒ぎを聞きつけた御陵衛士らがすぐに来るはずだ」
「平助は?」
堪えきれないものがあったのか、左之さんがそう言った。
「御陵衛士は全て斬れ」