cloud×cloud【完】
静かに伊東さんの身体が倒れていく。
もう、何もかもがスローモーションのように見えて。
刀を抜く左之さんの動きも、飛び散る鮮血も、何もかも。
そして、伊東さんはドサリと地面に頼りなくひれ伏した。
「お前が背負う必要はねぇんだ。」
左之さんの言葉が、私の脳を揺らす。
グラリ、と。
「お前まで黒く染まらなくていい。白であったらいいんだよ。……伊東さんは俺が殺ったんだ」
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