cloud×cloud【完】
すると平助の姿がすっと視界から消えた。
行ったのか、と安寧まつかの間、私の目の前には刃を私に突きつける浅葱色の隊士がいるのだから。
「覚悟しろよ」
三浦さんからはすごく殺気が、そう言うのに鈍感な私にでも伝わってきた。
鋭く睨みつけるその目に、突きつけるその刃に一瞬怯むが、その感情をすべて払いのける。
平助がこの場を突破する間の時間だけ稼げば、それでいい
そう自分に言い聞かせてうなづいた。