cloud×cloud【完】
平助がいなくなっても、
世界は回るわけで
時は流れてゆくわけで、
「桜、そろそろ行くぞ」
土方さんの声で私はゆっくりと目を開けた。
「…はい」
私は『藤堂平助』と書かれた墓石の前から立ち上がった。
「桜ちゃんは平助になんて言ったの?」
「そんなの秘密です!」
「へえ…桜はみんなに言えないようなことを言ったのか」
ニヤリと意地悪く微笑む左之さん。
「なっ!!そんなんじゃないです!」
私と左之さんの間に割って入ってくる沖田さんに、
それを楽しそうに見てる土方さんと近藤さん。
「斎藤さんはなんて言ったんです?」
「桜が教えてくれるなら。」
最近、斎藤さんも私に意地悪になってたり。
平助、またどこかで絶対に
逢おうねーー。