cloud×cloud【完】
………。
「行かなきゃならないとこって…ここ?」
左之さんはコクリと頷いた。
…呆れた。
なんか困ってそうだったからついてきたのに…
私たちは草むらに隠れ、一件のボロい家を覗いていた。
家には灯りが灯っていない。
今から夜這いでもする気ですか?
「私、帰らせてもらいます。」
そんなの付き合いきれるワケがありません
私は思っていたことをそのまま口にした。
「ちょっ、隊務なんだって!!」
左之さんはそう言って、
立ち上がった私を再び草むらへとしゃがませた。