cloud×cloud【完】



『…ぐみ…』






どこからか悲しげな女の人の声が聞こえてきた。



どうやら斎藤さんと左之さんもそれに気づいたらしく、

騒がしかったさっきとは違い真剣な顔をしている。



「…とりあえず、行くか。」



私は左之さんの発した言葉にコクリと頷き

ギシギシときしむ廊下を進んだ。




『しん………ぐみ…』



なんて言っているのだろう?



奥に進につれ声の存在がはっきりとしてきた。












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