人生の電車から
最寄り駅
携帯をパタンと閉じた。




彼の声を聞くのもこれで最後かもしれない。
この25年の人生幸せだっただろうか?
と聞かれれば私にしかわからないことだろう。


私は答える。幸せならば「死」は選ばないと。





遺書は、そうだ。電車でも書ける。
とりあえず大切な物はカバンにおさめよう。


財布、定期、日傘、ティッシュ、タオル・・・





そして紙とペン、彼氏から貰った指輪
一応家族旅行で撮った写真も持って行こうかな。








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