Black Queen【1】
「なんかあったのか?」
恭賀が抱きついていて前が見えないけど、誰の声かはすぐ分かった。
「柚斗?」
「あぁ、恭賀もう離してやれ」
恭賀はすんなり離してくれた。
「ふぅー…」
私は息を吐いてから柚斗の質問に答えた。
「別に何もねぇよ。寝坊しただけ。」
「そうか、お前炎斬の奴には気を付けろよ」
そう言って柚斗は教室に帰って行った。
気を付けろよって誰に言ってんだ…!?
その台詞普通は柚斗より強い私が言うべきなんだけどね!?
ま、柚斗は…まさか私が闇姫なんて知らないもんな…。
たぶん族に入ってない強い男って思われてんだろうな~。