Black Queen【1】
「お前さぁ…何今更自分をせめてんだよ」


「せめてねぇよ。」


要の言葉が図星だからか少しにムキになった。

「嘘つけ…。お前さぁ…」


要が黙りだした。

「…なんだよ?言えよ。」

「はぁー…」と要はため息をついてから喋りはじめた。


「お前総長なんだろ?なんで総長になったんだよ?それなりの覚悟があったんじゃねぇのかよ!!」


「…。」


「そんな覚悟がねぇなら総長なんか引き受けんな!この世界は怪我をする覚悟がある奴らが集まってんだろうが!!」


「…。」


「今まで怪我をしてでもお前にみんなついてきたんだろうが!!総長がそんなんでどうすんだよ!?」

「…。」

「何黙ってんだよ?お前が総長なんだろ?」


「…。」


「お前を信じている仲間の敵ぐらいとれや!!」


その時の要の顔が一瞬あの人に似ていた。


そうだー…。



俺はあの人との約束を守らなくちゃいけねぇ。


何こんなとこで立ち止まってんだよ…。




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